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表裏一体とは?

山本です。

私はよくクライアントにお客様を「選ぶ・切る」という話をします。
この「お客様を選ぶ」ということが、なかなかできない人がいますし、
「切る」ということ自体が失礼ではないか?という声もたくさん聞きます。

ある方からこんな意見をいただきました。

> 私の今の事業の志は、
> お客様に期待以上の満足を与え、
> 思いやりと旺盛なサービス精神を持って
> 「貴方に頼んでよかった」の一言がもらえるよう取り組め。
> です。
> 私は、いかなるときも、お客様は、選びたくありません。
> 切ることなんて、考えたこともありません。
> 「時間の無駄」などと考えることは、全く考えられません。
> 例え一人社長であって、効率性を生み出さなければいけないと分かっていても
> 私には出来ません。

> 成功は、お金だけではないと常々思っています。
> そこで働く人間の生き様を大切にしたいです。
> 誠実に頑張って、お金儲けが出来ないのなら、それでいい。
> 人として、男として、夫として、親として、経営者として、
> 「きっと、私は甘いのだろう。」と思っていました。
>

正直な感想を言えば、なにか勘違いしていないか?
と思ってしまいました。

私が考える「選ぶ・切る。」というのは、自分の価値感をどこまで
認識してもらえるのか?

認識してもらえないお客様とは付き合えないということ。
自分のことを便利使いされたり、あるいは業者としてしか
とらえることのできないお客さんとは付き合えないということ。

当然、お客様から感謝をされたいと願っているし、
そのお客様に全力で答えたいとも思っている。

そのためにも、現実問題として、すべてのお客さんには、
答えることはできないし、「安ければ誰でも良い。」と
感じている人には全力を傾けることもできないし、
傾けようとも思わない。

そして、全力を傾けるためには、当然のことながら、
「対価の報酬」をいただけなければできないことだ。
だから安くなんてできない。

安売りをすればするほど自分の価値感を下げることになるし、
自分の首を絞めることになる。
圧倒的に儲けることが重要なのである。

そもそも考えてみて欲しい。
企業家の価値はどこにあるのか?
企業の存在価値はどこにあるのか?
企業目的は何なのか?
社長たるもののステイタスはどこにあるのか?
社長の責任の所在、その評価はどこにあるのか?

それは、語弊があるかも知れないが「お金」であり、「儲け」である。
それができなければ、会社も社長も何の価値も無いことは隠しようのない事実だ。

あえて、批判を恐れず言ってしまえば、「世の中お金ではない。」などと、
奇麗事を言うのは貧乏人、負け犬の遠吠えにしか聞こえない。
お金儲けをしてから初めて言えとさえ思う。

お金が無くて、衣食住に困れば、「精神的」に耐えられない。
心も絶対に豊かにはなれない。
もちろん、派手に贅沢になれといっているわけではない。
しかし、貧困であれば、「心のゆとり」は絶対に生まれないものだ。

そういった意味で言えば、ましてや社長である。
その価値と責任はお金によって、還ってこなければ意味がない。

でなければ、社会にも、お客さんにも、家族にもそして社員にも
満足に責任を果たすことは絶対にできないのである。

例えば、儲けることができなくて、倒産してしまえば誰がこれらの人々への
責任を果たすというのか?路頭に迷った社員、家族は?
頼れる企業が倒産したあとの顧客はいったいどうなるのか?

このように、お金儲けは必須。
その為にもお客さんは選ばなければならない。

しかし、ここで忘れてはならないことがある。
それは、「生き様」であり、商売への「一貫性」だ。
これを忘れてしまっては、ただの「銭の亡者」となってしまい、
ここ最近頻繁にあるマスコミ報道のように、企業モラルが問われることになる。

このように考えてみれば、商売というのは、つくづく難しい。
金儲けだけではいけないし、それが無くては企業の存在価値もない。
そういう意味ではどのような商売にも表と裏があり、
それが一致して一貫性が無ければならないと思う。

先ほどの方からこんな続きの言葉をいただきました。

> 私、お客様の笑顔が好きです。
> ついつい、もっとご要望にお答えしたくなって
> リフォームを考えるようになりました。
> でも、もう少し、考えて見ます。
> 今は、周りの人を大切にして、地道にがんばって生きます。

そうです。

私たちはお客さんの笑顔のために働いています。
そして、その笑顔をひとつでも大切にするために
もうひとつ大事なことがあります。

それは「自分も楽しい」ということ。
これが何より大切なことです。

どんなにお金儲けができても楽しくなければ意味が無い。
お金だけでも幸せには絶対になれないから。

楽しい仕事をワクワクして自分のためにやっていく。
そして、自分の価値感を認めてくれる方に精一杯の
サービスを行い対価の報酬をいただく。

それが本当の仕事であり、生きていく価値だと感じています。

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